技術資料

【ユニットクーラとは】Cooling Unit

一般的には冷却器と呼ばれ、冷蔵庫に設ける直接膨張式のクーラを指し、天井吊り型が多く用いられるほか、大型冷蔵庫では床置き型が使用されることが多い。通常、直接膨張式を用いるが、大規模設備などの場合には、ユニットクーラの台数も多く冷凍機械室との距離が長いときなどはブラインなどを用いた間接式を用いることもある。
いわゆる冷凍機(室外機)との組み合わせによって施設内にある冷凍及び冷蔵施設として使用するための庫内に設置する室内機を指すもの。この機器で、庫内に冷却した風を廻して冷やす。
ユニットクーラ方式は冷気を強制循環させているので、庫内温度の分布は良いが、冷風量を多くしなければ冷却温度差が大きくなり、除湿作用を伴って貯蔵品が乾燥されやすくなる。
現在使用される一般的な除霜方式の天吊型ユニットクーラを構成する内装品は下図の通り。
私ども日本冷却器工業会では創立35周年を記念しユーザーの皆様に安全にお使い頂く為に、使用上の注意点や保守点検について明記した手引きをご用意しています。

【参考文献:冷凍空調用語辞典】

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【ユニットクーラ能力について】

1981年(昭和56年)11月1日に日本工業規格『JIS B 8610:冷凍用ユニットクーラの冷凍能力計算方法』を制定し、1993年(平成5年)1月1日には『JIS B 8626:冷凍用ユニットクーラ―冷凍能力試験方法』を制定しています。
ユニットクーラ能力につきましては会員メーカの表示能力をご覧ください。
機種選定にあたっては、入庫物による最適庫内温度を設定し、ユニットクーラの着霜や圧力ドロップ・膨張弁過熱度による能力補正を考慮して最適な機種を選定してください。
なお、詳細な能力計算方法は『JIS B 8610:冷凍用ユニットクーラの冷凍能力計算方法』をご参照ください。

【熱交換器とは】Heat Exchange

温度が高い物体から低い物体へ効率良く熱を伝導させる機器であり、温度の異なる流体と流体、あるいは流体と固体間に熱のやりとりをさせるためのもので、冷媒または熱媒を用いて他の流体または固体を冷却または加熱するために用いるもの。冷凍装置では凝縮器、蒸発器などがこれにあたるが、通称として、吸い込みガスと凝縮した液との気─液熱交換器という。

【参考文献:冷凍空調用語辞典】

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ユニットクーラを安全にお使いいただくために

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  1. 1.安全にご使用いただくために
      据付工事、冷媒配管工事、水配管工事、保温工事、電気配線工事等が必要です。
      詳細は販売店、専門工事業者にご相談ください。
  2. 2.ご使用上の注意点
    1.   @取付位置
         冷風の循環が良く、庫内温度ムラのないようにして、冷蔵庫の扉の近くには取り付けないでください。
         特に低温庫で使用する場合は前室を設けてください。
         扉の開け放しや開閉頻度が多いと異常着霜し、冷却及び除霜不良の原因となります。
    2.   A取付方法
         庫内天井部にボルト・ナット(ダブルナット)で取り付け、振動や落下のないようにしてください。
    3.   B冷媒、ドレン配管
         冷媒漏れのないようフレアナット・溶接施工をしてください。
         振動による破損防止のため必ず固定してください。
    4.   C真空引き
         冷媒配管工事終了後、必ず管内を十分に真空引きしてください。
         真空引きが不十分で残留水分があると膨張弁の詰まりやガス漏れの原因になります。
    5.   D冷媒
         使用する冷媒は必ず機器の仕様にあったものをお使いください。
         HFC冷媒の他にもアンモニア、炭酸ガス、ブラインなどがあります。詳細はメーカにご相談ください。
    6.   E設置環境
         ユニットクーラ腐食防止のため下記のような環境等で使用される場合はご相談ください。
      •    ・酢や塩を使った食品や大豆、卵加工品など腐食性のガスを生じる食品の貯蔵庫
      •    ・次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤を使用する場所
      •    ・酸性またはアルカリ性の雰囲気の場所
      •    ・海岸地帯などの塩分の多い場所
      •    ・塩水を使用する実験室
      •    ・温泉地など硫化ガスの多い場所
  3. 3.保守点検について
      必ず電源を切り、乾いた手袋を着用の上、点検してください。
      通電中の送風機やヒータに触れるとケガや火傷、感電の恐れがあります。
    1.   @フィン・配管部・送風機部等に残霜のないことを確認してください。
    2.   A電装部品、ケーシング、配管部等に異常(変形、振動等)のないことを確認してください。
    3.   B冷媒漏れのないことを確認してください。
  4. 4.定期メンテナンス・修理について
      必ず専門業者に依頼してください。修理に不備があると火傷、火災等の重大事故を引き起こす恐れがあります。
      メンテナンス会社や工事会社との保守契約により、定期メンテナンスを行ってより安全・安心・経済的に
      ご使用ください。使用環境により異なりますが、経年劣化にはご注意ください。
  5. 5.廃棄について
      廃棄するときは専門業者に依頼してください。フロン回収・破壊法に基づく処理が必要です。

ご注文時のお願い

正しく安全にご使用いただくために次の項目をご連絡ください。

@冷凍・冷蔵庫面積・用途 プレハブ・築造、保存・凍結
A入庫物 品名・包装・荷姿
B庫内温度 使用温度
Cコンデンシングユニット 能力・冷媒・機種名
Dユニットクーラ仕様 天吊・床置、吹出方向、材質・能力
E除霜方式 電気ヒータ・散水・ホットガス・オフサイクル

創立50周年 記念座談会

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